LINEのID連携とは?メリットや活用方法、導入事例を紹介
LINEのID連携を活用することで、LINEのUserIDと顧客の会員情報を紐づけることができ、顧客のニーズを把握するためのデータ取得が可能です。
そこで今回は、事例を用いたID連携の活用方法を解説します。LINE公式アカウントでのデータ活用を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください
LINEのID連携とは
LINEのID連携とは、LINE公式アカウントの友だちになっているユーザーのLINEアカウント情報と、企業が独自に持つ顧客の会員情報を紐付けることです。
通常、LINE公式アカウントでは友だち追加したユーザーの詳細な属性情報を把握することができず、購買履歴や会員ランク、過去の問い合わせ内容といった自社固有のデータとは紐づいていない状態です。
LINEのID連携を行うことで、顧客一人ひとりの購買行動や利用状況に基づいた、きめ細やかなコミュニケーションが実現します。
LINEのID連携の仕組み
LINE公式アカウントを友だち追加している各ユーザーには、システム上で一意に識別するための「User ID」という固有の識別子が付与されています。
この「User ID」は、LINEアカウントを検索する際に利用する「LINE ID」とは異なり、システム上で内部的に利用されるものです。企業は「User ID」と自社の顧客データベースにある会員情報(例:性別、年齢、購買履歴など)を連携させることで、LINE上でのコミュニケーションをパーソナライズできます。

LINEのID連携でできること
LINEのID連携を導入することで、企業は様々なマーケティング施策を実行できるようになります。
1. LINE外のデータを活用したパーソナライズ配信ができる
LINEのID連携を行うことで、LINE公式アカウントのデータと企業が独自に保有する顧客データを統合し、LINE外で取得した情報を活用したパーソナライズ配信が可能になります。
これにより、詳細な情報に基づいたセグメント配信を実現できます。
▼セグメント配信に活用できる情報の例
・顧客の会員ステータス
・商品の購入頻度
・店舗への来店回数
・ユーザーの誕生月
・過去に参加したキャンペーンの有無
・会員期間
このように顧客一人ひとりのニーズに合わせたメッセージやリッチメニューの出し分けが可能となり、より精度の高いOne to Oneコミュニケーションを構築できます。
2. 顧客データの統合・管理ができる
LINEのID連携によって、企業は顧客データを一元的に管理できるようになります。
これにより、オンラインとオフライン、そして複数のチャネルに分散していた顧客情報を統合し、顧客理解を深めることが可能です。顧客データの統合は、顧客とのコミュニケーションの最適化やサービス改善に貢献します。
また、LINE上で顧客と交わしたやり取りを、マーケティングチームから営業チームへ連携したり、カスタマーサポートチームへ顧客の状況や要望を共有したりすることで、顧客を起点としたスムーズなコミュニケーションを実現できるようになります。
3. 自動化による業務効率化ができる
LINEのID連携を活用すると、顧客の行動を起点としたメッセージ配信など、売上向上に貢献しながら業務効率化を図ることが可能です。
例えば、ユーザー行動やニーズといったデータをステップ配信などの自動配信に活かすことで、配信業務の効率化やパーソナライズされたコミュニケーションが可能となります。これにより、顧客満足度を維持・向上させつつ、配信業務の自動化を実現できます。
4. OMO施策を実施できる
OMOとは、オンラインとオフラインの垣根を取り払い、顧客体験を向上させるマーケティング手法です。
LINEのID連携によって、実店舗での購買履歴や行動履歴などのオフラインデータと、LINEでのやり取りなどのオンラインデータを統合し、顧客一人ひとりに最適化されたアプローチが可能になります。
たとえば、実店舗で商品を購入した顧客に対して、LINEで関連商品の情報やクーポンを配信したり、LINEのデジタル会員証を活用して来店回数に応じた特典を提供したりできます。
これにより、顧客は一貫したシームレスな体験を得られ、企業は顧客満足度の向上とエンゲージメントの強化を図ることが可能です。
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LINEのID連携を導入する4つのメリット
LINEのID連携を導入することで、企業は顧客とのコミュニケーションを大きく進化させることが可能です。ここでは、LINEのID連携がもたらす4つの主要なメリットについて解説します。
1. LINE運用の費用対効果の改善
LINEのID連携を行うことで、Webサイトでの閲覧履歴や商品の購入履歴など、ユーザーの行動データをLINEでのメッセージ配信に活用できるようになります。
これにより、ユーザーの行動を起点とした、より反応率の高いセグメントに絞り込んだ配信が可能となり、ROI(費用対効果)の改善に繋がります。
※ROI:投資した費用に対してどれくらいの利益が得られたかを示す指標
例えば、ECサイトで商品をカートに入れたまま離脱したユーザーへリマインド配信を行うことで購入を促進したり、予約をしたユーザーに対して前日にリマインド配信を行うことで無断キャンセル率を改善したりすることが可能です。
結果として、顧客のニーズに合致したメッセージを配信できるため、クリック率や購入数の向上につながり、費用対効果の改善にも寄与します。
2. 自動ログインでのUX向上
LINEのID連携における自動ログイン機能は、ユーザーがWebサービスへスムーズにアクセスできるようサポートします。
メールアドレスやパスワードを毎回入力する手間を省き、LINEに登録済みの情報で簡単にログインできるため、ユーザーの負担を大幅に軽減できます。
この機能により、ログイン時のストレスが減り、サービスの利用頻度向上や継続的な利用につながり、結果としてUX(ユーザーエクスペリエンス)の向上に貢献します。
3. ブロック率の低下を期待できる
LINEのID連携によって、顧客のニーズに合わせたセグメント配信が可能となります。
従来の画一的な一斉配信では、興味のない情報が届くことでブロックにつながるケースも少なくありませんでした。
しかし、LINEのID連携で顧客の属性や行動履歴を把握し、最適なメッセージを届けることで、顧客体験が向上し、結果としてブロック率の低下が期待できます。
これにより、顧客との良好な関係を維持しやすくなります。
4. LINE公式アカウント上でのサービス提供で利便性向上
LINEのID連携により、企業が持つシステムとLINE公式アカウントを繋ぎ、LINE上で自社サービスを提供できるようになります。
顧客はWebサイトにアクセスしてログインすることなく、LINEアプリから必要な情報を受け取れるため、利用時の手間が省けて利便性が高まります。
これにより、顧客はよりスムーズにサービスを利用できるようになり、企業と顧客の双方にとってメリットをもたらします。
IDを連携する方法
LINEのIDを連携する主要な方法は、「LINEログイン」と「Messaging API」の2つがあります。LINEヤフー株式会社が提供するそれぞれの方法には異なる特徴があり、実現したい機能やサービスの形態に応じて適切な方法を選択することが重要です。
①LINEログインを活用する
LINEログインとは、普段使っているLINEアカウントを使って、企業のWebサイトやアプリに簡単にログイン・会員登録ができる機能です。
この機能を使えば、面倒な情報入力をせずに会員登録ができ、同時に「友だち追加」と「ID連携」も自動で完了します。ユーザーはワンタップで登録が終わり、企業側もスムーズに顧客情報とLINEアカウントを紐付けられるため、双方にとって便利な方法です。
LINE公式アカウントからID連携する
LINE公式アカウントからID連携する際は、メッセージやリッチメニューを活用し、専用のサービスログイン画面へユーザーを誘導する方法があります。この機能は、LINEアカウントと企業のWebサイトやサービスを連携させ、顧客情報を紐づけることを可能にします。
ID連携時にユーザー認証が必要ですが、これはユーザーとLINEの間で実施されるため、企業側で別途開発する必要がない点がメリットです。

画像参照:LINE DATA SOLUTION
ソーシャルログインとしてID連携する
ソーシャルログインは、Webアプリケーションやスマートフォンアプリの会員登録やログインに、LINEの登録情報を活用する機能です。この機能を利用すると、ユーザーは新たなIDやパスワードを覚える必要がなく、入力の手間を省くことができます。LINEログインAPIを用いることで、スムーズなID連携を実現し、ユーザーの利便性を向上させることが可能です。
導入には開発が必要ですが、ユーザーが気軽にサービスを利用するきっかけを作る重要なAPIとなります。

画像参照:LINE DATA SOLUTION
②Messaging APIを活用する
Messaging APIは、LINE公式アカウントを通じてユーザーと双方向のコミュニケーションを取ることができるAPIのことです。このAPIを活用すると、特定のユーザーに向けてメッセージを配信したり、リッチメニューを個別に設定し出し分けしたりすることが可能になり、ユーザー一人ひとりにパーソナライズされた体験を提供できます。
また、Messaging APIを使うことで、サービス単体でID連携をスムーズに実現することができるため、LINEログインAPIを個別に設定する手間を省き、より簡易的にID連携できます。
弊社ではLINE Messaging API対応ツールであるマーケティングソリューション「DialogOne®」のご提供が可能です。ぜひお気軽にご相談ください!
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LINEのID連携を活用した事例
本章では実際にLINEのID連携を活用してセグメント配信を実施した事例をご紹介します。
1.属性データを生かしたセグメント配信
某スポーツメーカーは、LINEのID連携を活用してユーザーの属性情報に基づいたセグメント配信を実施しました。
従来の配信では、メンズ・レディース・子供向け商品すべてを1通のメッセージにまとめて送信していました。しかし、男性ユーザーはメンズ商品に、女性ユーザーはレディース商品に関心を持つように、ユーザーごとに求める情報は異なります。そこで、よりニーズに合った配信を実現するため、LINEのID連携によって自社の会員登録情報から性別や年齢といった詳細な属性データを取得し、LINE公式アカウントと紐付けました。
その結果、「男性ユーザーにはメンズ商品」「10〜20代には若者向け商品」というように、属性に応じた配信が可能になり、全体配信と比較して開封率とクリック率の大幅な向上を実現しました。
LINEのID連携を活用することで、ユーザー一人ひとりに最適な情報を届けられるようになりました。
2.LINE外のデータを生かしたセグメント配信
某化粧品メーカーは、「自分の好みや悩みに合った商品情報がほしい」というユーザーのニーズに応えるため、LINEのID連携を導入しました。
LINEのID連携によって、企業が保有する会員情報や購買履歴といったLINE外のデータを、LINE公式アカウントでのメッセージ配信に活用できるようになります。同社では、過去の購買履歴を基に、ユーザーが以前購入した商品と類似したアイテムのセール情報やキャンペーン情報を配信しました。
このように、LINE外に蓄積された顧客データを簡単にLINE公式アカウントの配信に活かせる点が、LINEのID連携の大きな魅力です。

3.ユーザー行動データを生かしたセグメント配信
某人材会社は、ユーザーへのリマインド配信にLINEのID連携を活用しました。
以前から顧客より「面談の日程や準備物をリマインドしてほしい」という要望が寄せられていたため、同社が保有する面談予約データとLINEを連携し、面談日が近づいたユーザーに対してLINE公式アカウントから自動でリマインド配信を実施しました。
多くのユーザーが日常的に利用するLINEでリマインドを送ることで、見落としを防ぎ、「面談をすっかり忘れていた」といったトラブルも回避できます。さらに配信を自動化することで、個別にメッセージを送る手間も削減でき、企業側の業務負担も軽減されます。ユーザーと企業の双方にメリットをもたらす施策といえるでしょう。

LINE公式アカウントのセグメント配信とは?設定方法や活用事例を解説!
おわりに
今回は、LINEのID連携によってユーザーのニーズを把握した配信を行い、より良質な顧客体験をユーザーに提供した事例をご紹介しました。
それ以外にもLINEのID連携で実現できることはたくさんあります。
トーチライトではLINE公式アカウントトータルサポートサービス「TeLAS」を通して、企業課題に合わせた戦略設計から配信設定、検証分析までトータルサポートします。
また、本記事にてご紹介した、LINE Messaging API対応ツールであるマーケティングソリューション「DialogOne®︎」のご提供も可能です。「LINE公式アカウントで◯◯をしたい!」というご要望がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

