LINE公式アカウントがDX実現に向いている理由とは? - TeLAS

コラム Column

LINE公式アカウントがDX実現に向いている理由とは?

デジタル技術の進歩によりビジネス環境が大きく変化する中、“CX(顧客体験)”や“DX(デジタルトランスフォーメーション)”を重視する企業が増えています。
DXの本質は、顧客との関係性を見直し、より良い体験を継続的に提供することです。そのためには、顧客接点を横断した一貫性のあるコミュニケーションが欠かせません。

こうした背景から、日常的に利用されるコミュニケーションツールであるLINEは、CX起点のDXを推進するうえで、有効なプラットフォームとして注目されています。
本記事では、LINE公式アカウントがDXに向いている理由や活用できるデータの種類、具体的な活用事例について分かりやすく解説します。

LINE公式アカウントで実現できるDXとは?

デジタルトランスフォーメーション(DX)とは、単なる業務のIT化に留まらず、デジタル技術を用いてビジネスモデルや顧客体験を根本から変革することを指します。
企業の価値提供のあり方を見直し、顧客との関係性をより深く、良質なものへと進化させることがDXの目的です。

従来のウェブサイトやメールを通じた手法では、情報が埋もれやすく、個々のユーザーに最適化された体験を提供することが難しいという課題がありました。

そこで注目されるのがLINE公式アカウントの活用です。
日常的に利用されるプラットフォームであるため、高い到達率を維持しつつ、顧客一人ひとりに合わせたコミュニケーションが可能です。

DXの実現にLINE公式アカウントが向いている理由

LINE公式アカウントがDXの実現に向いている理由は、多岐にわたります。
ここでは、代表的な理由を3つご紹介します。DXの実現にLINE公式アカウントが向いている理由の概要を表した画像

1.圧倒的なリーチ力

LINEは、国内利用者数「1億人(2025年12月末時点)※1」と他SNSと比べ圧倒的なユーザー数を誇るプラットフォームです。
10代から60代まで幅広い世代で高い利用率を維持している点が特徴です。
生活インフラとして浸透しているため、他の媒体では接触が難しい層に対しても確実にアプローチできます。

DXの実現にLINE公式アカウントが向いている理由の一つである全世代での利用率の高さを表すグラフ

引用元:LINEヤフー for Business

また、家族や友人との連絡手段として日常的に使われるため、企業アカウントも生活者の日常に自然な形で入り込めます。親密な距離感で情報を届けられることから、顧客接点の創出が容易です。
他施策と比べて、顧客データを収集する心理的ハードルが低く、効率的に情報を蓄積できる環境が整っています。

※1:LINEヤフー for Business

2.ユーザー単位での管理がしやすい

LINEでは各利用者に固有の識別子である、「ユーザーID」が割り振られており、個人情報を直接取得しなくても個別のユーザー管理が可能です。
プライバシー保護の観点から情報の取り扱いが厳格化する現代において、個人を特定せずにセグメント化できる点は大きな強みです。

また、LINEアカウントは1つの電話番号につき1アカウントという原則があり、複数アカウントの作成は難しいのが現状です。そのため、ユーザーIDに紐づく行動データの信頼性が高く、外部システムとの連携によって精度の高いアプローチが実現します。
データを活用した最適な配信は、効率的な施策運用を支え、ビジネスの変革を加速させる重要な要素となります。

3.アカウント開設のハードルが低い

LINE公式アカウントの開設は、誰でも気軽に行うことができます。
月額料金は、無料のフリープランと有料のライトプランとスタンダードプランがあります。LINE公式アカウントの各プラン料金表

また、メッセージ配信の費用は従量課金で金額が設定されているため、自社の顧客数やターゲット数に合わせて、柔軟に予算設定が行えます。プラン内容と配信数を踏まえ、目標や施策に応じた配信費用を設定しましょう。

LINE公式アカウントで活用できるデータの種類

LINE公式アカウントでは、DXに活用できるさまざまなデータを扱うことができます。
主に以下の4種類のデータとして整理できます。

1.属性・オーディエンスデータ
2.プロフィール情報
3.行動データ
4.既存の顧客データ
※既存の顧客データについては、LINEのユーザーIDと自社データを連携することで活用が可能となります

1.属性・オーディエンスデータ

LINE公式アカウントでは、ユーザーの特性や行動に基づいたデータを収集できます。
属性とは年齢や性別、居住地などを指し、LINEヤフー社が独自のアルゴリズムで推定した「みなし属性」として付与されます。
※すべてのユーザーに付与されるわけではありません

これに加えて、特定の条件でユーザーを分類する「オーディエンス」機能があり、これらを活用することで精度の高いセグメント配信が可能となります。
例えば、「女性」「東京都在住」「メッセージのクリック履歴あり」「商品購入履歴なし」などです。上記以外にも、様々な基準でセグメントを分けることができます。

取得・設定できる主なデータ項目は以下の通りです。

▼属性データ
・地域
・年齢
・性別
・OS
・友だち期間 など
▼オーディエンスデータ
・ユーザーIDアップロード
・クリックリターゲティング
・インプレッションリターゲティング
・チャットタグ
・追加経路
・ウェブトラフィック
・予約
・リッチメニュークリック/インプレッション など

これらのデータを適切に組み合わせることで、ターゲットを絞り込んだ効率的なアプローチが実現します。

2.プロフィール情報

LINEで取得できるプロフィール情報は、取得方法(LINEログインやMessaging APIなど)や契約内容によって異なります。
取得できる情報には、表示名やユーザーID、プロフィール画像のURL、ステータスメッセージといった基本情報が含まれます。これらはLINEログインだけでなく、システム連携を可能にするMessaging APIを通じても取得可能です。

さらに、法人向けの申請や所定の審査、ユーザーの明確な同意などの条件を満たすことで、氏名や誕生日などの情報を取得できる場合があります。
※メールアドレスや住所など一部の情報については、別途申請や契約が必要となるケースがあります

APIの利用が難しい場合は、弊社でもご紹介できる「DialogOne®」などの外部拡張ツールを導入する方法が有効です。

正確なプロフィール情報を蓄積し、個々の属性に合わせた情報を届けることは、顧客体験の向上と業務の効率化を同時に実現します。


他にも「DialogOne®」について、5分でわかるサービス内容や事例をまとめた資料もご用意しておりますので、ぜひこちらもお役立てください!
※既にDialogOne®を契約済の方で、ご不明点等ございましたら営業担当者へご連絡ください

3.行動データ

LINE公式アカウントでは、配信したメッセージの開封率やリッチメニューのクリック数、ブロック率などの数値を可視化できます。
これらの利用履歴データを通じて、実施した施策に対する友だちの具体的な反応を正確に把握することが可能です。

また、LINEミニアプリを活用すれば、順番待ちの予約やモバイルオーダーといった実店舗での行動データも収集できます。
一部機能には審査が必要ですが、ユーザーの行動を詳細に分析できれば、状況に合わせた適切な改善施策を打つことができます。

収集したデータを分析し、PDCAサイクルを回すことで、顧客満足度の向上だけでなく、企業のDXを推進する強力な基盤となります。

4.既存の顧客データ

自社がすでに保有している電話番号やメールアドレスなどの顧客情報も、LINE公式アカウントと組み合わせることで価値の高いデータへと進化します。

活用基盤であるビジネスマネージャーなどの機能を用いてアップロードし、LINEのユーザー情報と紐付けることで、過去の接点を活かした精度の高い再アプローチが可能です。これまで蓄積してきた既存データを有効活用し、効率的なデータ運用を継続できます。

DXを推進する中で生じやすい「収集したデータを有効活用できていない」という課題も、LINEを基点としたデータ連携によって解消されます。既存顧客に対して最適なタイミングでメッセージを届けられるため、より強固な関係性の構築に直結します。

LINE公式アカウントを活用したDXの実現事例

LINE公式アカウントの機能を戦略的に組み合わせることで、業種を問わず多種多様な企業がDXを推進できます。
デジタル技術を業務に組み込み、顧客体験の質を向上させている企業は増え続けています。

ここでは、LINE公式アカウントを起点としてDXを実現した、成功事例を3つご紹介します。
※本記事で紹介している事例は、公式情報をもとに作成しております

1.一人ひとりに最適な情報を。「ドコモ経済圏」を支えるdポイントクラブのLINE活用戦略

NTTドコモは、1億人を超える会員基盤を持つdポイントクラブにおいて、顧客一人ひとりに最適化された体験を提供するためにLINE公式アカウントを活用しています。
dアカウントとLINEアカウントのID連携を軸に据え、蓄積されたデータを基にしたOne to Oneコミュニケーションを推進することで、顧客生涯価値の向上を実現しています。

■課題
・dポイントクラブの認知拡大と会員数の増加が求められていた
・ドコモ経済圏における各種サービスの利用促進が必要だった
・会員データを活用した精度の高いアプローチによりLTV向上が課題となっていた
■取り組み
・LINEプロモーション絵文字やスタンプ配布、ポイントくじなどの施策で友だち数とID連携数を拡大
・自社保有データとLINEのデータを掛け合わせ、関心に応じた情報を最適なタイミングで配信
■成果
・10代〜20代の友だち数が129%に増加
・ID連携数が4年間で45倍に拡大
・ターゲット配信により獲得単価をWeb広告比で約60%削減
・ID連携者のブロック率を未連携者の約5分の1まで低減

詳細は公式事例ページをご確認ください。
引用元:LINEヤフー for Business

2.約8億6,000万円の消費拡大へ|刈谷市のLINEミニアプリ「K-pon」が生んだ成果とは

愛知県刈谷市は、物価高騰の影響を受ける商業者の支援と地域経済の活性化を目的に、LINEミニアプリを活用したデジタルクーポン事業「K-pon」を展開しました。
アプリの追加ダウンロードが不要な利便性を活かし、行政サービスのデジタル化と市民との接点強化を同時に実現しています。

■課題
・物価高騰に伴う市内商業者の支援と消費喚起が急務だった
・紙の商品券配布による事務負担とコストの削減が必要だった
・行政情報の基盤であるLINE公式アカウントの友だち数増加が課題となっていた
■取り組み
・LINEミニアプリでデジタルクーポン「K-pon」を配布
・利用状況をリアルタイムで管理し、配布方法や利用条件をデータに基づき最適化
・メッセージ配信を活用し、クーポン利用を促進
■成果
・2025年には、約6万8,000人が利用し、約8億6,000万円の消費拡大を達成
・参加店舗数が336店舗に拡大
・LINE公式アカウントの友だち数が16万人まで増加
・事務コスト削減と幅広い年代の利用促進に成功

詳細は公式事例ページをご確認ください。
引用元:LINEヤフー for Business

3.農産物直売所のDXで会員基盤を拡大|LINEミニアプリで描く新しいJA山口県

山口県農業協同組合(JA山口県)は、LINEミニアプリ「JA山口県総合ポイントアプリ」を導入し、紙の申込書や現物カードに依存したアナログな運用からの脱却を図りました。
若年層を含む幅広い世代との接点強化と、事務負担の軽減を同時に実現した事例です。

■課題
・紙の申込書による記入不備が多く、対応に手間がかかっていた
・現物カード発行に伴う郵送コストや事務負担が大きかった
・会員の平均年齢が70歳を超えており、若年層へのアプローチが不足していた
・ポイント残高の確認が店舗端末に限られ、利便性が低く失効も発生していた
■取り組み
・LINEミニアプリを導入し、会員登録から会員証提示までをデジタル化
・会員種別ごとに画面の色を変更し、接客時の案内効率を向上
・米の予約サービスなど、生活に密着した機能をアプリ内に統合
■成果
・導入初月の新規会員申込数が3,782名に増加し、その後も安定的に推移
・カード発行業務の専任担当者を5名から1.5名へ削減し、事務効率を改善
・LINEでのイベント告知により、直売所の売上高と来店客数が前年比約130%に向上

詳細は公式事例ページをご確認ください。
引用元:LINEヤフー for Business

DXを成功させるポイント

DXを成功させるためには、収集した情報に基づいて意思決定やアクションを行うデータドリブンな運営体制の構築が不可欠です。
顧客の行動が可視化できるようになった現在では、客観的な数値に基づいた施策を展開することで、高い費用対効果を追求できます。

一方で、国内ではデータ活用による成果を十分に得られている企業は限定的であり、組織的な情報の取り扱いルールや管理指標の未整備が課題となっています。
単にツールを導入するだけでなく、数値を成果につなげる意識を組織全体で共有し、現場レベルで運用できる体制を整えることが重要です。

蓄積したデータを意思決定に活用し、ターゲット精度の向上や施策の改善に繋げている企業こそが、LINEを活用したDX実現において大きな成果を収めています。
常にデータを起点とした行動を徹底することが、変革を成功させる鍵となります。

おわりに

いかがでしたか?
LINE公式アカウントは、顧客との継続的な接点を生み出し、CXの向上を通じてDXを推進できる有効なツールです。
ユーザーごとのデータを活用し、一人ひとりに最適化されたコミュニケーションを行うことで、顧客理解の深化やファン化、さらには新たな価値創出にもつながります。

また、業種や企業規模を問わず導入できる柔軟性も大きな特徴です。施策や運用次第で高い効果が期待できるため、継続的な活用と改善が重要となります。
まずはできる範囲から運用を開始し、データをもとに改善を重ねながら、自社に最適なDXの形を構築していきましょう。


トーチライトでは、LINEのトータルサポートサービス「TeLAS」を通じて、アカウントの分析をはじめ、企業課題に合わせた戦略設計から配信設定、検証までトータルサポートを行っています。また拡張ツールDialogOne®のご案内も可能です。LINE公式アカウントの活用について、お気軽にご相談ください。
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